2026/08/27 18:00

8月。
まだまだ暑い日が続いているのに、アパレルショップには秋物が並び始めます。
「まだこんなに暑いのに、もう秋服?」
そう思ったことはありませんか?
実は、私たちが今目にしている秋物は、ずっと前から準備されています。
今回は、普段はあまり見ることのない、「服ができるまで」の少し裏側のお話です。
「今年はこの色!」は、いつ決まる?
ファッションの話をしていると、毎年のように「今年のトレンドカラー」が話題になります。
でも、その色は突然決まるわけではありません。
世界には、INTERCOLOR(インターカラー)という、国際的な色の専門家による組織があります。
インターカラーでは年2回、各国の代表が集まり、それぞれの国や地域で感じている社会・文化・ライフスタイルの変化などを持ち寄り、次のシーズンの色について意見を交わします。
そして、実際のシーズンから24か月も前に、その方向性がまとめられます。
つまり、
「来年の秋は何色が流行るかな?」
という話をしている頃には、ファッション業界ではすでにそのずっと先のシーズンについて考えているわけです。
日本でも、インターカラーの情報などをもとに、JAFCA(日本流行色協会)が国内の市場や生活者の動向などを加味して、各分野のカラートレンドを発信しています。JAFCAによると、カラートレンド情報の検討は実シーズンの2年前から始まります。
でも、色だけでは服になりません。
「この色がこれから来そう」
という方向性が見えてきたら、次は素材です。
ここで登場するのが、ファッション・テキスタイル業界ではよく知られているPremière Vision(プルミエール・ヴィジョン)。
Première Visionでは、次のシーズンに向けて、色だけでなく、素材、質感、柄、スタイルなどの方向性が提示されます。
しかも、こちらもかなり早い。
Première Visionによると、店頭にコレクションが並ぶ18~24か月前から、次のシーズンについての情報づくりが始まっています。
例えば、
「この色が注目されそう」
だけでは、まだ1着の服にはなりません。
その色を、
どんな素材で表現するのか
どんな質感にするのか
どんな柄と組み合わせるのか
どんなスタイルに落とし込むのか
少しずつ具体的な「服」に近づいていきます。
実際、Première Visionのシーズン情報でも、色の方向性から素材、表面感、柄、スタイルなどへと情報が広げられています。
そして、コレクションへ。
こうした情報が積み重なっていくと、今度は実際のファッションとして形になっていきます。
海外のコレクションなどでも、次のシーズンの色や素材、シルエット、ディテールなど、さまざまな変化を見ることができます。
ファッション業界では、こうした「次のシーズンはどんな雰囲気になっていくのか」という情報を早い段階から読み取り、商品づくりにつなげていきます。
もちろん、流行が誰か一人によって決められているわけではありません。
社会の変化、文化、デザイン、素材の開発、さまざまな市場の動きなど、たくさんの要素が重なって、少しずつ「今度はこんなものが増えていきそう」という流れが生まれていきます。
だからこそ、私たちが「今年はこの色が流行っている」「こういう服をよく見かける」と感じる頃には、実はそのずっと前から、多くの人が次のシーズンについて考えているのです。
それなら、8月に秋物が並ぶのも納得……?
そう考えると、
「8月なのに、もう秋服?」
という疑問も、少し見え方が変わってきませんか?
店頭に並ぶまでには、
色の方向性
↓
素材や質感の方向性
↓
コレクションや市場の動き
↓
商品企画
↓
サンプル作成・修正
↓
生産
↓
店頭へ
と、さまざまな工程があります。
つまり、私たちが8月に目にする「秋物」は、
8月になってから作り始めた服ではありません。
ずっと先の季節を見ながら、時間をかけて準備されてきた服なのです。
それでも、まだ暑いんですけどね。
……とはいえ。
8月の日本が暑いことには変わりません。笑
「秋物が出ているから、今日から長袖!」
というわけにはいきませんよね。
だからこそ、アパレルでは「今すぐ着る服」と「これから着る服」の間を考えることも大切になります。
まだ暑い時期には夏らしく着られて、少し気温が下がってきたら秋の雰囲気を取り入れられる。
そんなアイテムを選んだり、色や素材で少しずつ季節を変えていったり。
季節の変わり目には、そんな楽しみ方もあります。
今週、memeにも秋物の新作が4型入荷しました。
まだまだ暑い8月ですが、
「これからの季節、こんな服を着たいな」と少し先を想像しながら、秋の新作をご覧いただけたら嬉しいです。
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